海外でのレストラン展開を加速するゼンショー
日本の食料品分野で売上1位のゼンショーグループは、国外市場への拡大に取り組んでおり、特にアセアン市場に注力しています。このグループのビジョンは、世界でNo1の食料品企業になることです。
現地法人ゼンショー(タイ)の幹部は、今後3〜5年で海外事業を大幅に拡大していく計画を説明しました。
同社は2011年のタイ進出と同時に旗艦店のすき家を開店し、今後2年間で店舗数、売り上げ共に倍増させる見込みです。
同社は現在、タイで12店舗のすき家を運営しており、そのうちの11店舗はバンコクに、1店舗はシーラチャーにあります。バンコクの11店舗目は昨日ラーミントラ通りにあるプロムナード・モールに開店しました。
ゼンショーはタイ子会社の株式49%を保有しており、残りの51%はタイのパートナーが保持していますが、ゼンショーが全ての子会社の管理を行っています。
ゼンショーグループは、1982年に飲食店事業を開始し、日本国内で19の飲食店ブランドを合計4,800店舗、海外ではブラジル、メキシコ、中国、台湾、タイ、マレーシア、インドネシアの7ヵ国で合計180店舗を展開しています。
牛丼の「すき家」と回転寿司の「はま寿司」は、海外展開に向けた旗艦ブランドです。
また、グループ全体の2015年度の売上は5,118億円(1,726億バーツ)です。
前述のタイ子会社幹部は「日本国内マーケットでの成長率は年率5〜10%と既に成熟しており大きく伸ばすのは難しいですが、海外部門は年間約30%と急速に成長しています。」と述べ、
今年はベトナムのホーチミン市に「すき家」をオープンしました。(ハノイに来るのが待ち遠しいです。)
加えて、「我々は人口が多くて、日本食レストランがビジネスとして成立しそうな国であれば、どこへでも行きます。そして、アセアン地域は高い可能性を秘めたマーケットです。」と述べ、
フランチャイズ制度を使わず、ゼンショーグループが直接海外に進出することにより、強力なネットワークの確立に成功し、生鮮品を含む食材を世界中に供給することができると説明しました。
また、「タイは、日本食レストランがアセアンで最も浸透している国で、市場価値は推定220億バーツ程度で、年間10〜15%成長していますが、寿司レストランはマレーシアほど拡がっておらず、新たに成長が期待される分野なので、多くの寿司チェーンがタイへの進出を計画しており、近い将来ゼンショーもはま寿司をタイに進出させたい」と述べました。ゼンショーグループは現在、日本国内だけでも400店舗のはま寿司を展開しています。